bluewoody のミニエッセー・シリーズ
〜英語は旅路の彩り〜 15
「メールマガジン」の至福 @送り手として
英検合格を目指す人のためのメールマガジンを発行して、この
3月で1年4カ月ほどになる。「準1級」に加え、この春からは「2級」も創刊した。
現在の購読者の合計は、約2800人。この数字をどのように受けとめようか。たとえば、まったくの無名の僕が「紙の」書籍なり雑誌なりを発行したとする。たとえ無料でも、それを手に取ってくれる人は、何人いるだろうか。まず、ほとんどいないのではないか。
なによりも、僕の本なり雑誌が存在することを、世間に伝えるPR手段がないからだ。新聞などで広告を打つ手もあるが、このような個人出版では、そこまでする気にはならないだろう。
こう考えると、2800人という購読者数は、奇跡的にも思えてくる。
やはり、「インターネット=メールマガジン」というコミュニケーション手段があればこそ、これだけの人が、僕のマガジンを読んでくれて(少なくともメールを受けてくれて)いるのだ。おそらく、読者は全国に広がっているだろう。
凄い世の中になったもんだと、あらためて思うのである。
マガジンの送り手としての僕の感慨は、購読者の数にあるのではない。これだけの人が、僕の発信する情報に耳を傾けてくれているという事実にあるのだ。
この事実を認識すればするほど、無責任な記述はできなくなろう。たとえ匿名性が原則のこのワールドであってもだ。この場合、「責任」の内容をどうとらえるかには、諸論があろう。だが、少なくとも「英検合格おまかせ!マガジン」の送り手としての僕は、「マガジンの読者が、何らかの得をする内容を盛り込むこと」だと、思っている。
仕事を終えた後の夜や休日。これが、執筆に充てる時間帯だ。勤め人としての日常を送りながらの執筆は、必ずしも安楽な作業ではない。
しかし、執筆する作業が、僕の英検受験の軌跡を振り返る作業でもあり、そのこと自体が僕にとって意義あることだとは−マガジンでも記述した通りだ。
読者に読まれているという感慨、そして執筆作業は自分を見つめる意義あることでもある事実。この二つの事柄により、僕は発行者であり続けている。少なくとも今のところは。
インターネットが誕生させたメールマガジン執筆、発行者という存在。自分がそういう者になろうとは、2年前まで夢想さえしていなかった。
平成13年3月
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