bluewoody のミニエッセー・シリーズ
〜英語は旅路の彩り〜 57
たかが英検
何回も受験を繰り返して、合格へと漕ぎ着けたことは、とても立派
です。
なぜか。人は、試験なるものに一度失敗すると、かなりプライドが傷
ついたり、自信を減らして(なくすわけではない)しまうことがあるか
らです。この気持ちを克服して再度挑むまでに持ち直すには、当人の
気合と努力が大いに必要だからです。
このマガジンの読者のある高校生は、3回目の挑戦で「準1」に合格し
ました。おそらくは、1回目と2回目の不合格後のこうしたマイナスの精
神状況から果敢に持ち直して、結局は成功にこぎつけたのです。
程度の差こそあれ、不合格の後に忍び寄る、こうしたマイナスの気持ち
は、避けにくいものです。成功(合格)をこの手に握りしめるためには、
このようなマイナスの感情というか想念に、打ち勝つ必要が、どうしても
あります。
それも、瞬間的な空元気などではなく、ある程度の長期間、「マイナ
スの想念に打ち勝っている状態」を維持しなければなりません。
意識して、これに勝ち続けなければなりません。
では、どうすればいいのか。
英検に不合格だったことを、必要以上に大げさに受け止めないように努
めること。これが最大のポイントです。
英検に合格できなかったことで、自分の全価値や全人格を否定された
かのように感じている読者はいませんか。いないならば幸甚です。
もし、君がそう感じているのなら、即刻、考えをあらためなさい。なぜなら、
英検の試験に合格できなかったことから結論できるのは、畢竟、自分
の力が合格するのに十分なレベルに達していなかった−ということに
過ぎません。
それがどうしたというのか。
英検に合格できないことで、君自身の価値が下るとでもいうのでしょう
か。もちろん、そんなことはありません。
「たかが英検」なのです。合格できなかったら、合格できるレベルに
達するまで、努力すればいいだけです。なぜ、合格できなかったのかを
冷静に分析しつつ、対策を考えながら。
不合格を大げさに受け止めることが、最もよろしくないのです。
「よおし、合格してやろう」と一度は決心した君ではないですか。不合格
の経験を次の飛躍への踏み台にできる気構えが、現実の合格をもたらす
のです。
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