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bluewoody のミニエッセー・シリーズ

〜英語は旅路の彩り〜 58

 
 
◎恐れることは、なにもない
 
 

 経験してしまえば「なんだ、大したことではなかったな」と、思える
ことが、人生にはけっこうある。

 経験する前には恐れと不安で、とてもうまくいかないのではないか
−と怖れる。だが、実際に挑戦してみると、案外、うまくいったりする
のだ。

 英検の2次試験もこの類に入る。試験官と向き合って、なにごとかを
試問されるという機会は、我々の暮らしには、そう多くはない。だから、
試験に臨む前には、たいていの人は緊張状態に陥ってしまう。

 ところが、この緊張感を意識的に和らげたうえで本番に臨んでみると、
実は、“普通の他人”に常識的な態度で接し、これまで準備してきたこ
とを実地で試すだけなのだ−と実感できるのである。

 実際にも、試験官が「どのように」問うてくるかは、我々にはあらか
じめ分かっている。これに対して「どのうように」答えたらよいのかも。

 しかも、「試験官」というといかめしいが、準1級までの試験官は、地域
の高校などの英語科の先生が務めるケースが多いだろう。先生を相手に
会話をすることは、我々は義務教育だけでも9年間も続けているのであ
る。してみると、この点でも、不必要な恐れや緊張を抱くいわれはない
のだ。

 こうして、冷静に考えてみれば、「2次試験は大したことはない」と
見切ってよかろう。

 そうはいっても、事はこのように単純化できないのはいうまでもな
い。ただ、このように大きく構えることは、君の本来の力を本番にて発
揮させるのに、大いに役立つ。君が模擬試験でいくら上手に応対できて
も、本番で実力を発揮できなければ、空しい。

 本来の力を発揮するために、試験の真の姿を見切っておくことが大事だ。


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